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白金1丁目にJAZZレーベル&音楽スタジオを発見!!


今回のインタビューは、
白金新聞twitterに江口さんから
メッセージをいただいたのがきっかけです
なんと、白金にレーベル(Uplift Jazz Record)は2012年に誕生し、
2016年スタジオ(Uplift Studio)を構えたそうなんです。

白金新聞#16写真014

Uplift Jazz Record (アップリフトジャズレコード)
四の橋商店街明治通り側近くに
レーベル&レコーディングスタジオがあるんです!!

まるで青春漫画のような出会い、時を経て再会し白金でスタジオを運営する2人。
これからの音楽についてお話をうかがいました。

白金新聞#16写真09

ギタリストの原ゆうまさん(写真左) レーベル代表の江口さん(写真右)

まずはお二人のプロフィールとTwitterアカウントを紹介

江口丈典(えぐちたけのり)さん
プロフィール
音楽プロデューサー(主にジャズ)、時々ジャズライターも。
ジャズレーベルUplift Jazz Record (@UJR_Tweet)と
音楽プロダクションUplift Studio (@upliftstudio_jp)の代表。
原ゆうま(@JMYuma),萩原優(@hagi_as)のマネージメントをしています。
Uplift Jazz Record ujr.jp

原ゆうま(はらゆうま)さん
プロフィール
producer, guitarist, composer,arranger,
multi instrumentalist Boston→Tokyo Wally’s Tuesday Funk
/DEAN FUJIOKA/綾戸智恵/Little Glee Monster/
Chemistry/さだまさし etc..

 

白金新聞#16写真04
出会いはジャムセッション

白金新聞
お二人の出会いから聞いてもいいですか

原ゆうまさん
何年も前に、都内でジャムセッションした時に出会いました
江口さんがベースで

江口丈典さん
たまたま飛び込みで入ったジャムセッションのお店で、
制服を着た高校生で上手いのがいるなーと思ったのがゆうまくんでした笑
で、よくよく聞いたら地元が同じ横浜で家が近所だったり。

白金新聞
初めてあった時はお互い楽器弾きだったんですね
で、地元が一緒だと話も合いますね

江口丈典さん
今ではいろんなジャンルの音楽を取り扱うレーベルなんですが、
もともとはジャズの人間で、
ジャズシーンて古いフォーマットがあって
それをおじいちゃんおばあちゃんは好きで
新しいジャズをやると煙たがれたり、
先輩のミュージシャンに一緒にやりたくないっていわれたりと

白金新聞
え!?そんなことあるんですか

江口丈典さん
当時、僕らがやってるジャズがジャズじゃないと
言われるのが腑に落ちなくて
じゃあ若い人たちで発信する何か、
ジャズって変わりゆくものなのでジャズの系譜になるのは良いと思っています。
ただ、変化のないジャズに留まるのは我慢が出来なくて
僕らで新しい何かを作って出そうと考えて
仲間と一緒にUplift Jazz Recordを作りました

白金新聞
音楽への想いが熱くていいですね!

白金新聞#16写真023

江口丈典さん
そのあとは、原ゆうまがアメリカに行って

原ゆうま
江口さんはベースをやめてレーベルの運営だったり
制作の会社で偉くなりプロデューサーに

江口丈典さん
アメリカで経験を積み、
楽曲制作のプロデューサーの原ゆうまと
何年も前にジャムセッションした同士が
お互いプロデューサーとして再会するという笑

白金新聞
お互いプロデューサーとして再会!?
“ここから始まった”的な
青春漫画みたいですね笑

白金新聞#16写真06
最近の音楽事情について

白金新聞
最近どのような音楽を聞いていますか?

江口丈典さん
仕事用にインプットするために
apple musicでJazzのニューリリースを聴きまくってますね
インディーズもメジャーも関係なく沢山聴けるんですよ
apple musicで知った良いアーティストがネット検索しても
出てこないくらいインディーズというかマニアックな笑
アーティストもいて

白金新聞
ネットに出てないけど
apple musicにはある!って時代なんですね
マニアックなものがみつかるのは楽しいですよね

白金新聞#16写真018
原ゆうまさん

僕は、何となく音楽を聴かないようにしてて
新譜を片っ端から聴くってことはしなくて
必要な時にspotify、CDを買うようにしています。
買わないと聴かないので
これを聴きたいからCDを買うことにしていて

白金新聞
確かに、お金を払うと払わないでは
違ってきますね

原ゆうまさん
音楽の時代の中で、もちろんどんどん新しいのは出てくるんですけど
”何だこれは!?”ってゆうのは、じつは何十年も出てないんですよ
完全に止まっちゃてて、

ハウスでもジャズでもブギーでもソウルでも
昔出たものをこーゆースタイルでやろう
完全になかったものっていうのが出てなくて
昔を掘り下げるとか、日本に来てない
CDになってないものを探していますね
地方のレコードショップとか楽しいですね

原さんはバークリー音楽大学出身!
自由な発想をもつニュータイプの音楽家

原ゆうまさん
最近の活動はJpop系のサポートメンバーや、
ケミストリーのアルバムにギターで参加したり、
かつこのスタジオでミックス、曲を作るプロデューサー的な仕事をしています。

江口丈典さん
僕は、”世の中を見るの担当”
出来上がった楽曲をどう普及させるか、
どう経済活動として活かせるかを考えるプロデューサーです。
2人でタッグを組んでこのスタジオから発信しています。

白金新聞
強力なタッグですね

江口丈典さん
今の時代、
パソコンで1人で作れるし、録音したデータをメールでやりとりして
曲を完成できる、プロデューサーと会なくてもできるんです
でも多くの人たちが関わるので伝達が遅くなったり…

僕たちは時代に逆行していて、
あえて、アーティスト同士が顔を合わせて会話をし、
長い時間制作に携われることができるので
言葉以外の部分もキャッチできるんです

原ゆうま
音楽みたいな正解のないものを作るのに
衝動やエナジーをすぐアウトプットするのが
良い音楽を作るうえで大事だと思ってて
ここだとアーティストがアイデアが出た時にすぐスタジオに
来てジャムって、じゃあもう録音しよう!ってすぐできるんです

白金新聞#16写真02

uplift jazz recordで作られた作品

“音楽は生モノ”

江口丈典さん

大きな会社だと、
アーティストが音楽作りたいって思っても
打ち合わせで時間合わせましょう、予算を決めましょう、
関わる人が多いと伝言ゲーム状態になるんです。
そうすると、ただ曲を作りたかったアーティストが
情報パニックになったり…スピード感がなくて…

アーティストの衝動だったり情熱が冷めたりするんです
録音したのに1年たってもリリースできていないとか、本当によく聞く話なんです。
アーティストは、いま届けたいメッセージを曲にしたい!
っておもいなんですけどね

大きい企業だとプランニングが必要になってくるとは思うんですけど…

白金新聞
純粋に音楽を作りたい!って人にとっては
残念な話ですね…

原ゆうまさん
“音楽は生モノ”
衝動気持ちからくるものなので

白金新聞
その考え素晴らしいと思います!!

江口丈典さん
なにか作品を残したいってアーティストいたら
制作や、録音などなるべく早く解決してあげたいと思ってて

ちなみに原ゆうま
ギター、ベース、ドラム、パーカッションもやりますので笑

白金新聞#16写真015

原ゆうまさん参加作品

白金新聞
原さんひとりでバンドセットで録音できる笑
凄いです

原ゆうまさん
僕があるべき音楽プロデューサーの姿と思ってて
もともとプロデューサという肩書きに
納得いかなくて、抵抗があって

海外は日本より全然進んでて
いろんなレコーディングに参加して
いろんなプロデューサーを見てきて、
クインシージョーンズとか楽器を弾くプロデューサーがいっぱいいて、
日本にも弾けるプロデューサーはもちろんいるんですけど、

そもそもプロデュースって何だろう?
自分で楽器ができてアレンジできて
日本にまだそーゆうプロデューサーって少ないんじゃないかと、
楽曲全体をまとめる力だったり、演奏する人を選ぶことができる能力、
また、言葉の使い方でエネルギーやポテンシャルを引き出すことができる
プロデューサーが理想であり、目指しています
ナイルロジャース、クインシージョーンズがそうですね

白金新聞#16写真03
音楽は自由であって欲しい

原ゆうまさん
アルバム作ってツアーに出るが主流で
ライブミュージックに熱量があって
ライブエンターテイメントとして
ライブで再現できるライブミュージックが作られるんです。

日本が海外に比べて遅れているというか少ないと感じているのは
スタジオの中で作れる音楽に大きな可能性があることです

ライブミュージックと違うのは、
曲にいっぱい楽器を詰め込めて、
ライブにすると演奏者が30人必要な楽曲を作れる。
ようするにライブで再現できない曲ををスタジオで作れるんです!

もちろんトラックメーカーの人たちは
パソコンに入っている楽器で作れるんですけど、
僕はあえて生楽器にこだわって録音しています。
楽器に温かさがあるので

白金新聞
ライブで再現できない音源を作れる!?
その発想が新世代!!って感じますね


例えばこの演奏動画!!
若くして注目を集めたジェイコブコリア

白金新聞
CDが売れまくった時代に比べると
ミュージシャンにとって、
ネガティブなニュースが多いですが、

原ゆうまさん
僕は、音楽界は可能性に満ちていると思っています!

江口丈典さん
今の音楽シーンを見ていて手放しに可能性があるとは言い切れないけど
可能性をこじ開けてやるという気持ちです!笑

白金新聞
可能性あるんですね!?
ある!と、はっきり言えるところが凄いです


今回の取材では、
音楽に”規制”や”ルール”って、
無くてもいい、自由でいい、
感情から湧き出てくるアイデアをすぐ録音したい!
お二人の純粋で明確な音楽に対する姿勢に、
“純粋に音を楽しむ”ことを思い返すことができました
たくさんのお話ありがとうございました!!

 

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