☆動画限定エピソードあります☆
白金に長く暮らし、
“今の白金””昔の白金”を語っていただく
インタビュー企画

第八回白金今昔物語 <後編>
白金初であり、冬季オリンピック初の日本人女子メダリスト
1998年カルガリー冬季オリンピックで
金メダルを獲った獅子井英子さんです

☆白金理容かわむらの店主河村さんのご紹介☆
インタビューに参加していただきました!

1.チーム柏原一期生。世界選手権優勝、
カルガリーオリンピックでは金メダル銀メダルを獲得し
“ショートの女王”と呼ばれる。

2.試行錯誤の自宅介護がきっかけで介護福祉の世界へ。
介護福祉士、認知症ケア専門士など様々な資格を取り、
現在、立正たちばなホームで副施設長を務める。

獅子井英子さん（ししい・えいこ）
プロフィール
白金1丁目志田町出身
三光小学校
朝日中学校
藤村女子高等学校
世界選手権 優勝(1985年)(1987年)
カルガリーオリンピック (1988年)
女子3000mリレー銀メダル
女子3000m 金メダル
社会福祉法人立正橘福祉会 立正たちばなホーム
https://risshotachibana.or.jp/

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第四回白金今昔物語
オリンピック選手を25人も輩出したチーム柏原
スピードスケートショートトラックのコーチ、監督を務め、
有限会社柏原工務店を経営する柏原幹史さん

四の橋商店街で凱旋パレード

河村さん
白金の誇りだよね世界を取ってるんだから
前に取材した柏原さんと獅子井さんは港区名誉区民なんだよ

白金新聞
凄いですね！
世界で活躍すると白金での反響はいかがでしたか？

獅子井英子さん
白金に帰ってきて
四の橋の通りでブラスバンドがついた
豪華なパレードをやっていただきました

白金新聞
四の橋商店街でパレードですか?

河村さん
港区にそんなすごい人いないんだから

僕は、お父さんとも知り合いで
地元に三光シニアって言う野球チームがあって
獅子井英子さんのお父さんは監督してたんですよ
草野球チームなんだけどね親しくしてもらって

白金新聞
河村さんは、お父さんとも交流があったんですね

河村さん
オリンピックメダル獲った時
お父さんはいらしたの?

獅子井英子さん
それが世界選手権で優勝したときにはもう。
1984年に亡くなっていました。
お父さんに金メダル見せたかったです

河村さん
穏やかないいお父さんでね
よく一緒に飲んでたんだよ
付き合いがすごい好きで、人に好かれるいい人でね

たしか、お父さん工場やっていたよね？

獅子井英子さん
はい、獅子井製作所です。
スケートは遠征費用などお金がかかるので
自分が強くなるにつれて
父親が工場にいる時間が増えましたね
練習が遅い時間までになると車で迎えに来てもらったりとか

河村さん
自分のかわいい娘がやることだもんね

駄菓子屋のやのや、氷川神社、白金の思い出

白金新聞
白金の思い出はありますか？

獅子井英子さん
白金に帰ってくるたびに実家の周りが変わってるので驚きますね
昔は工場ばっかりの町でしたから全然変わりましたよね

白金新聞
今も日々変わっていったますよね
移転や閉店するお店も多いです

獅子井英子さん
子供の頃は、金春湯
四の橋商店街の八百屋さん大信前辺りにあった
ノヤノヤ(大野屋)と呼ぶ駄菓子屋さん

白金新聞
駄菓子屋があったんですね!

獅子井英子さん
北里の方にある大久保団子もよく行きましたね
今はもうないんですけど、やぶ砂さんて言う蕎麦屋があったんですよ
日本蕎麦屋さんでカレーうどんが大好きで、
具合が悪い時は鍋焼きうどん。
美味しかったですねー
昔は何かあると出前頼んでました。
あと、天山さんのラーメンも。

河村さん
あの頃は出前を頻繁にとってたよね
だからお店にそんなにお客さん来なくても
お蕎麦屋さんのお寿司屋さんにしても成り立つたんだよね

獅子井英子さん
小学校の頃こ思い出は
毎朝父と走って氷川神社にお参りに行ってました。
朝に行くと中で剣道やってる方たちがいて
声をかけてもらって小学校3年生まで氷川神社で剣道の経験もあります

白金新聞
剣道の経験もありましたか

獅子井英子さん
あと思い出といえば
中学、高校と1番太りやすい時期で
買い物して何か食べることがなかったですね。

もともと太っていたので、体重コントロールもあり
これを食べてしまったら…ダメと考えて生活していました。

白金新聞
思春期から体重コントロールってかなりストイックですよね

獅子井英子さん
余分なものを食べると全部吸収する時期なので
筋肉って重いので体重が増えるんですよね
1キロ増えるとショートトラックって遠心力がかかるので
バンクしたときに回れなくなるんです

白金新聞
コーチから食事のアドバイスも受けてたんですか?

獅子井英子さん
当時、柏原さん繋がりで栄養に詳しい先輩に抗議してもらいました。
私は太りやすいので玄米と野菜を入れた雑炊のような
タンパク質は鶏肉を入れたり、食事に気をつけてました。

白金新聞
意識高いですね
よっぽど負けず嫌いじゃないといいますか
精神力が強くないとできないと思います

獅子井英子さん
やっぱ負けず嫌いじゃないと勝てないですね(笑)
スケートを始めて高校からスケートを辞めるまでに
ケーキとかアイスクリームとかスナック菓子とか
両手で数えきれる位しか食べてないですから

白金新聞
選手は全員ストイックな体重管理ですか?

獅子井英子さん
体重コントロールが全く必要ない子もいるんですけど
同世代は大体、コントロールする意識があって
途中でくじける人たちは、
最終的な目標にたどり着く前に、
ベスト体重にたどり着けない
そして最終的に目標(成績)が出ない結果になります

白金新聞
そこで差が出るんですね

獅子井さんと紹介していただいた河村さん

介護のお仕事に就いた獅子井さん

白金新聞
お仕事についていいですか

獅子井英子さん
今は、特別養護老人ホームで働いています

白金新聞
スケートに関わる仕事かと思いました

獅子井英子さん
スケートを辞めて愛知でスケート教室をしたり
実業団のコーチとして遠征に帯同しでした。

父が亡くなっていたので
祖父母と母が働きにでていて
早めに実家に戻ったほうがいいと思いまして。
スケートを辞めて1年で実家に戻ってきました

白金新聞
愛知から白金に戻ることになるんですね
スケートから介護職に就くのが意外なんですが

獅子井英子さん
結局スケートを辞めて実家に戻ってきて2年間ぐらいは
オリンピックでメダルをとらせていただいたって言うこともあって
企業さんに所属して講演活動をするとか、あちらこちらのスケートチームに呼んでいただいて
子供たちに話をしながらスケーティングを教えたりする時期が
3年ぐらいはあったんですけどスケート連盟に所属してはいなかったんです。

白金新聞
スケートの指導で引っぱりだこなイメージでした。

獅子井英子さん
祖父が脳梗塞で倒れてから麻痺が残って。
自宅で試行錯誤しながら介護し、
祖父を助けながら生活していく中で
自分にはこの仕事が向いているんじゃないか
やるんだったら介護の仕事がしたいとおもい
介護の資格を取りました。

白金新聞
介護も決めたらやる!
精神力の強さが介護にも生きてそうな気がします

ベースボールマガジン社健康生活マガジン「健康一番」に獅子井さん記事あります

現在、埼玉県熊谷市特別養護老人ホーム
「立正たちばなホーム」で副施設長を務める

社会福祉法人立正橘福祉会 立正たちばなホーム
https://risshotachibana.or.jp/

獅子井英子さん
毎朝、100人の方に必ず挨拶に伺うのですが
毎日船長さんになったり家政婦になったりするんです

白金新聞
船長ですか?

獅子井英子さん
船長だと思う人もいれば、
百姓の娘、近所の駄菓子屋さんのおばさんと思っている人もいて
日々笑顔があって力がもらえる楽しい仕事だと思います

白金新聞
介護を始めた頃は、深刻な高齢化社会を迎えると
言われてなかった気がしますが

獅子井英子さん
今後そうなっていくとは言われてたんですが
現在、何10万人足りないといわれてます。

白金新聞
10万人ですか!?かなり深刻ですね

獅子井英子さん
介護の仕事ってきつい汚いイメージで
実際、現場に行けば1日の半分以上を下の世話なんです。

祖父は白金の森にショートステイで行ってたのですが、
行くのが嫌で、前日に具合が悪くなるんです。
仮病なんですけど(笑)
でも、面会に行くとものすごく楽しそうに若い子のお尻触ったりするんですよ

白金新聞
仮病までして行きたくなかったのに、
楽しんそうに(笑)

獅子井英子さん
皆さんお家が良いに決まってるんですけど
施設に入ったから一生家に帰れないじゃなくて
目標を持って、日々トレーニングを頑張るとこんなにいいことがあるんだよ
ビジョンを見せるのが私の究極の理想です。

白金新聞
そのビジョンについてもっと詳しく聞きたいです

獅子井英子さん
例えば、
“孫とディズニーランドに行きたい”
じゃあ、行くためにはどうしたらいいかって

・トイレ行けなきゃだめ
・車から降りれないとだめ
・車椅子押してくれる人がいないとだめ

問題をクリアするために、一緒に夢を叶える職業です。
みんなで頑張ってゴールを目指していくところにやりがいがあって
私は天職だと思っていてとっても楽しい仕事です

白金新聞
目標をもってトレーニングスケジュールを組むということですね

獅子井英子さん
本当、目標を持てばいくつになってもできるようになるんです!
何歳になってもトレーニングすれば筋肉は維持できるし筋肉が答えてくれる!
皆さんに知ってもらいたいです

2018年のコーチ柏原さん取材記事と
教え子の獅子井さんの取材を合わせて読むと
白金のスケートチームが、世界の頂点に立つまでの物語が完成。
獅子井さんは、引退後も強い精神力を維持したまま
介護の世界で真っ向勝負！しているように感じました。
獅子井さん、河村さん、ありがとうございました!